医師におすすめの個人事業主としてできる副業5選

副業

副業やアルバイトを検討している医師や歯科医師の方々がまず思いつく選択肢は「他院でのアルバイト」かと思います。しかしながら、他院でのアルバイト(医療行為)は基本的に事業所得ではなく給与所得として支給されてしまいます。

給与所得だと何が問題なんですか?

山下
山下

給与所得で受け取ると、本業の給与所得と合算されて社会保険料の計算が行われます。また、事業所得で使えるはずの控除や支出の経費計上も行えないため、税負担が大きくなります。

本記事では、給与所得ではなく事業所得として収入を受け取るメリットを解説しつつ、事業所得としてできる医師・歯科医師におすすめの副業を5つ紹介します。

山下
山下

様々な選択肢を知ることで、自分に最適な副業を選ぶことができます。副業を選ぶ参考になると嬉しいです!

医療系のアルバイトは基本的に事業所得にならない

おさらいですが、一般的な医療系アルバイト給与所得として分類されます。たとえば、夜間救急当直日勤アルバイトなどは、病院や医療機関との雇用契約に基づく業務であり、給与所得として処理されるため、個人事業化して事業所得で受け取ることは基本的にできません。

給与所得の場合、収入に応じて社会保険料が追加され、所得税も累進課税により増加します。これにより、せっかくの副業収入が大きく目減りする可能性があるのです。

例えば、年収が900万円を超える医師がアルバイトをして給与所得を得ると、累進課税によって副業にも33%の税率が適用されます。

※事業所得でも所得税は追加されますが、事業所得でしか使えない控除や、給与所得者では経費に出来ない支出を経費にすることで課税所得を圧縮することが出来ます。

そのため、効率的に収入を増やすためには、給与所得ではなく事業所得として収入を得るという選択肢を考慮する必要があります。

個人事業として事業所得で受け取るメリット

個人事業主として活動し、事業所得を得ることで以下のようなメリットが期待できます。

1. 社会保険料が追加されない

給与所得と異なり、事業所得には追加の社会保険料が課されません。これは、国民健康保険や国民年金の仕組みによるものです。特に、厚生年金や健康保険料の負担が重い医師にとって、この違いは非常に大きなメリットとなります。

2. 所得税の追加をある程度抑えられる

事業所得では経費として認められる範囲が広いため、実質的な課税所得を減らすことが可能です。

例えば、家賃や電気代、通信費のうち、事業に使用している割合分だけ経費にすることができます(家事按分)。また、仕事に必要な書籍代やパソコンの購入費、セミナー受講料なども経費として計上できます。

さらに青色申告特別控除を利用することで、最大65万円の控除を受けることも可能です。

個人事業主となった場合、毎年確定申告を行わなければなりません。確定申告をする際に、簡易的な申告方法である「白色申告」と複雑で正確な「青色申告」を選択することができます。青色申告で、さらに電子申告(オンライン上での手続き)を行なった場合、65万円の控除を受けることができます。

一昔前までは、青色申告を個人が行うのは難しいと考えられていましたが、会計ソフトの発達により個人でも青色申告が行えるようになってきました。

具体例として、年間150万円の副業収入があり、家賃やパソコンの購入費用などを経費として50万円を計上して、青色申告特別控除で65万円の控除を受けた場合、課税所得はたったの35万円となります。

医療系アルバイトで給与所得として稼いだ場合

医療系アルバイト給与所得として収入を得る場合、以下の特徴があります。

  • 社会保険料が増加する
  • 経費計上ができないため、必要経費は実質的に自己負担。

個人事業として事業所得で稼いだ場合

一方、個人事業主として事業所得を得る場合、以下のような特徴があります。

  • 社会保険料が増加しない
  • 必要経費や控除で差し引いた後の金額が課税対象となるため課税所得を圧縮できる。

医師におすすめの個人事業主としてできる副業5選

ここからは、医師に適した個人事業主としての副業を5つ紹介します。それぞれの特徴や具体的な始め方、評価を含めて解説します。

1. 医師ブログ

医師としての知識や経験を活かし、医療情報を発信するブログは副業として人気があります。広告収入やアフィリエイト収入を得ることが可能です。

指標評価
作業・労働の手軽さ★★★★☆
費用の安さ★★★★★
収益性★★★★☆
収益を得るまでの早さ★★☆☆☆
本業との相乗効果★★★★★

医師ブログは、医療情報を必要とする幅広い読者層をターゲットにできます。また、医療知識を持っている医師にしか執筆できないことも多いので、競争相手が限定されるのが強みと言えます。

例えば、特定の疾患に特化したブログを作成することで、患者やその家族からの信頼を得ることができます。

最新の医療情報や研究成果を簡潔にわかりやすく解説することで、一般読者だけでなく医療従事者にも支持されるブログを運営できます。

2. 医療ライター

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医療ライターとして、医療系の専門記事やコラムを執筆する仕事もおすすめです。医師としての専門知識が求められるため、競争率が低く高単価が期待できます。

指標評価
作業・労働の手軽さ★★★☆☆
費用の安さ★★★★★
収益性★★★☆☆
収益を得るまでの早さ★★★☆☆
本業との相乗効果★★★★☆

製薬会社や医療系メディアからの依頼で記事を執筆することが一般的です。報酬は1記事あたり数万円から十数万円と高額な場合もあります。特に、エビデンスに基づいた記事や、専門性の高いトピックの記事は高く評価されやすいです。

3. 医療セミナー、オンライン講座

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医療セミナーの講師やオンライン講座の運営は、専門知識を直接伝える副業です。特定の分野に強みを持つ医師にとって有利な選択肢です。

指標評価
作業・労働の手軽さ★★☆☆☆
費用の安さ★★★☆☆
収益性★★★☆☆
収益を得るまでの早さ★★★★☆
本業との相乗効果★★★★★

オンライン講座は、Zoomや専用プラットフォームを利用して行われることが多く、自宅から簡単に始められます。例えば、「初心者向け内視鏡検査の基本」や「糖尿病治療の最新知識」といった講座を開設することで、受講者のニーズに応えられます。

4. クリニックコンサルティング

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経営や診療方針に課題を抱えるクリニックを支援するコンサルティング業務は、経験豊富な医師に適した副業です。

指標評価
作業・労働の手軽さ★☆☆☆☆
費用の安さ★★☆☆☆
収益性★★★★★
収益を得るまでの早さ★★★☆☆
本業との相乗効果★★★★☆

例えば、新規開業予定のクリニックに対して、地域特性を考慮した患者ターゲティングやマーケティング戦略を提供することで、成功率を高める手助けができます。また、既存のクリニックの診療フローを改善し、患者満足度を向上させる提案も価値があります。

5. 健康・医療関連の商品開発や監修

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健康食品や医療機器、アプリの監修や商品開発に携わる副業もあります。専門知識を活かし、クリエイティブな仕事に挑戦できる点が魅力です。

指標評価
作業・労働の手軽さ★★★★★
費用の安さ★★★★☆
収益性★★★★☆
収益を得るまでの早さ★★★☆☆
本業との相乗効果★★☆☆☆

具体例として、医療機器メーカーと共同で新製品を開発したり、健康管理アプリの監修を行うことで、専門的な意見を提供しつつ副収入を得ることが可能です。

副業の評価一覧表

副業内容作業・労働の手軽さ費用の安さ収益性収益を得るまでの早さ本業との相乗効果
医師ブログ★★★★☆★★★★★★★★★☆★★☆☆☆★★★★★
医療ライター★★★☆☆★★★★★★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆
医療セミナー・講座★★☆☆☆★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆★★★★★
クリニックコンサルティング★☆☆☆☆★★☆☆☆★★★★★★★★☆☆★★★★☆
商品開発・監修★★★★★★★★★☆★★★★☆★★★☆☆★★☆☆☆

医師の副業で成功するためのポイント

最後に、医師が個人事業主として副業を成功させるためのポイントをお伝えします。

  1. 適切な届け出を行う: 個人事業主として開業届を提出し、事業所得として申告を行いましょう。
  2. 専門性を活かす: 医師としての知識や経験を活用できる分野に特化することで、競争力を高められます。
  3. 時間管理を徹底する: 本業と副業のバランスを取るため、スケジュール管理が重要です。
  4. リスクヘッジを意識する: 副業を開始する際には、小規模からスタートし、リスクを最小限に抑えることが大切です。

個人事業主として副業を始めることで、医師としてのキャリアに新たな可能性が広がります。専門性を活かし、自由な働き方を手に入れましょう!

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